セミパール


このカメラは私の祖父が使っていたセミパールというスプリングカメラです。コニカが昔、小西六という社名だったころの製品です。調べてみると最初のセミパールが作られたのが、1938年(昭和13年)というからそうとう古いですね。
フィルムはブローニーを使います。画面サイズは6×4.5cm、いわゆるセミ版です。
じつはこのカメラ、久しぶりにとり出してふたを開けたところ、バリバリと音がしました。 蛇腹が固くなって柔軟性を失っているようです。何個所か破れていました。 しかし シャッターと絞りは正常に動くようなので、なんとかして撮りたいと考え、蛇腹の内側に 黒い紙を入れて光をさえぎるようにしました。ところがこれでも光が洩れます。 そこで蛇腹の穴が空いている部分に黒いガムテープをはるとほぼ光を遮るように なったのでフィルムを装填して撮影してみました。
撮影するときは、そりゃもう大変です。今どきのカメラは撮影にまつわるも ろもろのことを自動的にやってくれるので、人間はシャッターを押すだけでいい のですが、このカメラは何もやってくれません。適正な露光になるように絞りと シャッタースピードを設定しなければなりません。ピントを合わせるときは被写体までの距離を目測してピントリングを回します。

このカメラで撮った写真はこちら

レンズはヘキサー75ミリ F4.5。
シャッタースピードは1/100〜1秒、B(バルブ)、T(タイム)。
左の写真のように構えるときは左手の人差し指でシャッターを押します。 セミ版なので縦長の写真になります。
横長画面に撮るにはカメラをこのようにして、シャッターは左手の親指でおします。
裏ブタを開けたところ。蛇腹が破れているのがわかりますね。これではカブってしまいます。
このように黒い紙を切って中に入れました。しかしこれで撮影してみたけどダメでした。 光線もれがしてフィルムがかぶっていました。それで蛇腹の外側に黒いガムテープを貼ると光が入らなくなりました。

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